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「ねぇ、これ、マズいかもしれないねぇ?」
銀が球体に映し出された、現在のカイド首都フォロッサの状況を見て呟いた。
「パワーバランス的に、『失敗作』の方が勝ってしまうよ? アメツキ」
「そうかもしれないな……」
果たしてどちらが『失敗作』なのか、アメツキは頷く。今は興味なさそうに。
「予定されていた協力は……?」
「まだ時期じゃあない。ここで潰れるようなら、俺のシンリの方が『失敗作』だ」
「……君は可愛い子にも、厳しいねぇ」
「銀のなゆたにも、チャンスを与えないと不公平だろう? チャンスは与える。与えるが……」
アメツキがチラリと見た球体に映る人影に、銀も気付いた。そして目の色を変えた。
「ああ、そういうことか。だが、何故彼みたいなバグが動く?」
「友達に買い物を頼まれたんじゃないか?」
本気で、アメツキは言った。
-----------------------------
「『ラトピスト教会のクッキー』……?」
厳戒態勢のはずのフォロッサを、小さなメモを歩きながら見ている剣士がいた。
「茶菓子までこだわりだして……、これじゃあ本当に喫茶店じゃないか……。何を考えてるんだシンカは……」
長い金髪をキラキラと輝かせながら、しなやかに歩くその女顔の剣士は、当然フォロッサの警備兵の目に入った。
「おい、今は厳戒態勢だぞ!」
「俺は今、早くしないと不死に嫌味を言われそうなんだ」
「何をワケのわからないことを……。女だが怪しいヤツだな、とっと詰め所にこ……」
「誰が女だ」
既にその剣士はフォロッサ警備兵の視界から消え、その抜刀しようとしていた剣をなんなく奪っていた。
「粗悪な剣だな。一度振っただけでも壊れそうだ」
「な……!」
次いで振り向こうとした警備兵の首筋に、奪った剣柄で一撃。その様は鮮やかという他ない。
「お仕事中すみませんでした。でもこっちも必死なモンで」
再びクッキーの捜索にとりかかる彼の名は、
ネーム:バリエッタ
銀が球体に映し出された、現在のカイド首都フォロッサの状況を見て呟いた。
「パワーバランス的に、『失敗作』の方が勝ってしまうよ? アメツキ」
「そうかもしれないな……」
果たしてどちらが『失敗作』なのか、アメツキは頷く。今は興味なさそうに。
「予定されていた協力は……?」
「まだ時期じゃあない。ここで潰れるようなら、俺のシンリの方が『失敗作』だ」
「……君は可愛い子にも、厳しいねぇ」
「銀のなゆたにも、チャンスを与えないと不公平だろう? チャンスは与える。与えるが……」
アメツキがチラリと見た球体に映る人影に、銀も気付いた。そして目の色を変えた。
「ああ、そういうことか。だが、何故彼みたいなバグが動く?」
「友達に買い物を頼まれたんじゃないか?」
本気で、アメツキは言った。
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「『ラトピスト教会のクッキー』……?」
厳戒態勢のはずのフォロッサを、小さなメモを歩きながら見ている剣士がいた。
「茶菓子までこだわりだして……、これじゃあ本当に喫茶店じゃないか……。何を考えてるんだシンカは……」
長い金髪をキラキラと輝かせながら、しなやかに歩くその女顔の剣士は、当然フォロッサの警備兵の目に入った。
「おい、今は厳戒態勢だぞ!」
「俺は今、早くしないと不死に嫌味を言われそうなんだ」
「何をワケのわからないことを……。女だが怪しいヤツだな、とっと詰め所にこ……」
「誰が女だ」
既にその剣士はフォロッサ警備兵の視界から消え、その抜刀しようとしていた剣をなんなく奪っていた。
「粗悪な剣だな。一度振っただけでも壊れそうだ」
「な……!」
次いで振り向こうとした警備兵の首筋に、奪った剣柄で一撃。その様は鮮やかという他ない。
「お仕事中すみませんでした。でもこっちも必死なモンで」
再びクッキーの捜索にとりかかる彼の名は、
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