これは夢だ。
おそらく、これからも何度か見るであろう夢。
記憶を辿る、夢。
初めて降り立った草原。一人ではなかった。
隣には、親しい人がいた。
男か、女か、若いのか、老いているのかは、黒い霧がその人物を人とわからぬぐらいに覆っているので、わからない。
唯一つわかるのは、その人と私は、親しかった。どちらかが欠ければ、ずっと欠けたままの、不良品同士。片方が壊れれば、片方も壊れてしまう、ガラクタだった。
うねる黒いミミズを纏った手が、差し出された。私は何の抵抗もなくその手を掴んだ。
「はハハ、ほンモのみたィた゛ナ」
声も、何十にも重なって聞こえる気持ち悪い声だった。私には何故か、その言葉が読み取れたのだが。
「うん、一緒に頑張りましょう!」
私は快活に答えていた。
おそらく、これからも何度か見るであろう夢。
記憶を辿る、夢。
初めて降り立った草原。一人ではなかった。
隣には、親しい人がいた。
男か、女か、若いのか、老いているのかは、黒い霧がその人物を人とわからぬぐらいに覆っているので、わからない。
唯一つわかるのは、その人と私は、親しかった。どちらかが欠ければ、ずっと欠けたままの、不良品同士。片方が壊れれば、片方も壊れてしまう、ガラクタだった。
うねる黒いミミズを纏った手が、差し出された。私は何の抵抗もなくその手を掴んだ。
「はハハ、ほンモのみたィた゛ナ」
声も、何十にも重なって聞こえる気持ち悪い声だった。私には何故か、その言葉が読み取れたのだが。
「うん、一緒に頑張りましょう!」
私は快活に答えていた。
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