第一次衝突

2007年10月1日 LIVE番外編
(ちなみにコロセウム観客席とコロセウム闘技場は空間の隔たりがありますので、観客の皆様はご安心ください)

 緊張に水を差すアナウンスをするフルファイア。

 もちろんその間に【無神】は消えていた。残像も残さず。

「【神速】か!」

 アトラが叫んだ。だが、アイゼンが上空5m程まで、吹っ飛ばされていた。少々のタイムログの後、アイゼンを守っていた何層かのバリアがガラスのように砕け散って綺麗に輝いた。

 アトラの内心。

助かった!

 正直言って今の一撃はアトラでは耐えられなかった。アイゼンだからこそ、耐えられた凶悪の一撃であった。耐えたといってもそのアイゼンさえ一瞬何が起こったのか把握できていないのだが。
 それはそれとて、戦闘が始まった瞬間からアトラは銀色に輝く【神鞭エキドーニア】を闘技場全体に満遍なく振りかざしていた(もちろん周やアイゼンを避けて)。
 アイゼンが吹っ飛んだと同時に、アトラはそれを捕らえていた。ちょうど飛んでいるアイゼンの真下辺り。

「補足!」

 エキドーニアはまるで意志があるかのように【無神】をぐるぐる巻きにし、そして鉄より硬くなった。【無神】の【剛力】さえも一瞬だが抑えた。

「アンドフィーィィィッシュ!」

 アトラの【神鞭エキドーニア】による【無神】一本釣りである。思いっきり引かれた【無神】は、その力に為すすべもなく引っ張られ、コロシアムの壁すれすれのところを一回転させられてから、上空へと放たれた。

 そこにはバリアを何層か割られながらも、笑うアイゼンがいた。

「試してみるか……【絶対領域】!」

 アイゼンは空中で攻撃体勢をとり、猛スピードで迫ってくる【無神】のボディー目掛けて、眩い白光を放つ右腕を突き出し、完膚なきまでに、叩きつけ、隕石が落下したかのような轟音と、振動を、コロセウムに残した。

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