148.終焉5

2007年6月15日 LIVE
 血の雨が降る中で、その光景を見ることができたのは、偶然生命反応が恐ろしく乏しかったポチ、ただ一名だけだった。第二陣、三陣約二百名。

 全滅

 一瞬ともいえない、小さな小さな時間のハザマで。それは起こって、終わった。

 【無神】の視界に入る、プレイヤーといわれたモノは

「あ。取りこぼし  てた」

 最後にポチが【無神】に首をとられて、全ていなくなった。

「有視界、クリア、クリア」

 どこかにバグが発生したのか、思考に無駄が発生。だが【無神】はもはやそんな細かいことなど、気にしはしない。

 両手を広げ、適度に曲げ、背中を反らし、口を大きく開け、眼を見開き、大きく息を吸うように、

 そこにある全ての【プレイヤーだったモノ】を、その体内に蓄積する行動

 プレイヤーの肉片、スキル、体力、魔力はもちろん、装備品、血の一滴まで、全てを

 喰うとき

 細かいドットが一斉に【無神】の小さな口に殺到する。圧縮され、奔流し、暴れて暴れてその口にたどり着き、食われるプレイヤー達。

 その情報が体内に入った瞬間、全て読み取る【無神】。

 並行処理カウント:

 867

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 【無神】の中の、何かが変わる。

 第一形態:卵

 封印されし、禁忌の卵。

 第二形態:人

 その名も、サティン。

 第三形態:魔

 圧倒的な力、恐怖の魔王。

 第四形態:神

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