ここは、司令部。
「第一陣、戦士部隊突破されたようです!」
「遠方からの援護射撃があった模様! 位置特定完了!」
「……ま、いいや、ほっとけ……」
「は? し、しかし、7−4様!」
「……7−3が、もういった……」
7−3は忽然と姿を消していた。その速さは7−4もいつ消えたかわからないほどだった。そういえば【無神】保護者出現の報告から口数が少なくなっていたな、と7−4は思い出していた。
(……怖いな……)
7−3がいた場所に、わずかに残る冷気、主に殺気。7−4は、終わりが近づくのを感じていた。いろいろな意味で。
-----------------------------
そして戦場では。
「さて、と」
もうひとつ、転機が必要だった。何せ、第一陣を突破したとはいえ、現在は実質第一陣と第二陣に挟まれた状態だ。挟み撃ち。数十秒もしないうちに完全に包囲され、二人そろって昇天は目に見えていた。
「だが」
日ごろの行いが良い為か、第二陣の一部の戦士達が空に舞い上がった。すかさずアレックスは【神速】で第二陣すらも突破。そして白い一角獣と合流した。
「また置いていって悪かった、トゥエル。そしてまた助かった、ありがとう」
「ヒヒン!」
うれしそうに鳴いたトゥエルは、角を横に振って、二十人ほどのプレイヤーを一気に吹き飛ばした。プレイヤー達の悲鳴が木霊する。
「うおおおお!」
「うわああ!」
「なんだあいつ! 幻獣クラスだぞ!」
広がる波紋、衝撃は、今の状況打破に十分なもの。
「よし」
密かにアレックスは確信していた。い け る。
スナイプで倒れ、トゥエルの暴風に吹き飛ばされ、隊列を乱すプレイヤー達。今は【無神】と呼ばれているサティンをトゥエルの背中に乗せ、自らもその隊列乱しに加わろうとしたその時、その時。その後ろから迫ってきた高速移動物体に、右腕を吹き飛ばされるまでは。
「第一陣、戦士部隊突破されたようです!」
「遠方からの援護射撃があった模様! 位置特定完了!」
「……ま、いいや、ほっとけ……」
「は? し、しかし、7−4様!」
「……7−3が、もういった……」
7−3は忽然と姿を消していた。その速さは7−4もいつ消えたかわからないほどだった。そういえば【無神】保護者出現の報告から口数が少なくなっていたな、と7−4は思い出していた。
(……怖いな……)
7−3がいた場所に、わずかに残る冷気、主に殺気。7−4は、終わりが近づくのを感じていた。いろいろな意味で。
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そして戦場では。
「さて、と」
もうひとつ、転機が必要だった。何せ、第一陣を突破したとはいえ、現在は実質第一陣と第二陣に挟まれた状態だ。挟み撃ち。数十秒もしないうちに完全に包囲され、二人そろって昇天は目に見えていた。
「だが」
日ごろの行いが良い為か、第二陣の一部の戦士達が空に舞い上がった。すかさずアレックスは【神速】で第二陣すらも突破。そして白い一角獣と合流した。
「また置いていって悪かった、トゥエル。そしてまた助かった、ありがとう」
「ヒヒン!」
うれしそうに鳴いたトゥエルは、角を横に振って、二十人ほどのプレイヤーを一気に吹き飛ばした。プレイヤー達の悲鳴が木霊する。
「うおおおお!」
「うわああ!」
「なんだあいつ! 幻獣クラスだぞ!」
広がる波紋、衝撃は、今の状況打破に十分なもの。
「よし」
密かにアレックスは確信していた。い け る。
スナイプで倒れ、トゥエルの暴風に吹き飛ばされ、隊列を乱すプレイヤー達。今は【無神】と呼ばれているサティンをトゥエルの背中に乗せ、自らもその隊列乱しに加わろうとしたその時、その時。その後ろから迫ってきた高速移動物体に、右腕を吹き飛ばされるまでは。
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