シムシ:4
衆:2
カイド:1
今まで消滅した町の数。
“【無神】討伐隊、各責任者は本部まで!”
「大砲の手入れはちゃんとしておけよ!」
『第四、七、十五部隊、東門集合! 今すぐだ! 急げ!』
怒号、大声、テレパシー。
ここはシムシの中央草原、さらにその中央に位置する町、『デュマ』。草原の町、デュマだ。グラズノより少し南にあるらしい。
“予想時刻まであと一時間”
『第十五部隊、遅い! 急げ!』
「おい、整備は!?」
「誰か炎系の魔法使える奴いないか!」
【無神】は人を『喰らう』ことで無限に成長する。その恐ろしさを知っていた元老、アトラ、周、両名は過酷な国内情勢の中、それぞれ【無神】討伐隊を組織。シムシも7《セブン》達の決定により国軍を【無神】討伐に投入。
「カイド兵や衆の奴らと一緒に戦うのかよ……」
「ぼやくな、今は協力するしかないだろう……」
だが、通り過ぎてゆく兵士達の言葉どおりに、各国の連携は思うようには行かなかった。元々友好的とは言えなかった三国。シムシと衆、衆とカイドはゴッドレスの策略の効果もあり、先ほどまではまさしく【戦争】をしていた状態だった。
当初、支配者達の命令も聞かず、プレイヤー達は各個で【無神】に対抗しようとした。結果、逆にプレイヤー達は各個撃破、返り討ちに遭い、その戦力を大幅に低下させてしまうことになる。
流石に危機感を抱いたプレイヤー達(本当にごく一部だが)は、次に襲われると思われる町、この『デュマ』に集まった。滅ぼされた町の位置、順番には単純な法則性があるからだ。本当に単純な法則性、消えた町から一番近い町が消える。
約五百名。今、ここに【無神】と戦うためにいるプレイヤーの数だ。この数は、戦争に参加したプレイヤー数に比べると、圧倒的に少ない。今現在国家間の戦争に参加しているプレイヤー数にも負けるほどの数。
“予想時刻まであと三十分”
だが、二度目はない
危機感のある元老達はそのことを知っていた。もしもこれ以上【無神】に敗北すれば、もう【無神】は誰の手にも届かない点に到達するだろう。だが、危機感のないプレイヤーも、いるのだ。しかもたくさん。
私は急遽作られた塀にもたれて座っていた。地平線が見えるほど広い草原のさらに先、サティンがいるであろう方向を見つめていた。
*
第四章(最終章を第四章に変更してみました)
世界編
完
血の涙を流したサティンは、確かに言った。
「……イ……ブン……けて……」
*
約一名。今、ここにサティンを助けるためにいる、プレイヤーの数だった。
衆:2
カイド:1
今まで消滅した町の数。
“【無神】討伐隊、各責任者は本部まで!”
「大砲の手入れはちゃんとしておけよ!」
『第四、七、十五部隊、東門集合! 今すぐだ! 急げ!』
怒号、大声、テレパシー。
ここはシムシの中央草原、さらにその中央に位置する町、『デュマ』。草原の町、デュマだ。グラズノより少し南にあるらしい。
“予想時刻まであと一時間”
『第十五部隊、遅い! 急げ!』
「おい、整備は!?」
「誰か炎系の魔法使える奴いないか!」
【無神】は人を『喰らう』ことで無限に成長する。その恐ろしさを知っていた元老、アトラ、周、両名は過酷な国内情勢の中、それぞれ【無神】討伐隊を組織。シムシも7《セブン》達の決定により国軍を【無神】討伐に投入。
「カイド兵や衆の奴らと一緒に戦うのかよ……」
「ぼやくな、今は協力するしかないだろう……」
だが、通り過ぎてゆく兵士達の言葉どおりに、各国の連携は思うようには行かなかった。元々友好的とは言えなかった三国。シムシと衆、衆とカイドはゴッドレスの策略の効果もあり、先ほどまではまさしく【戦争】をしていた状態だった。
当初、支配者達の命令も聞かず、プレイヤー達は各個で【無神】に対抗しようとした。結果、逆にプレイヤー達は各個撃破、返り討ちに遭い、その戦力を大幅に低下させてしまうことになる。
流石に危機感を抱いたプレイヤー達(本当にごく一部だが)は、次に襲われると思われる町、この『デュマ』に集まった。滅ぼされた町の位置、順番には単純な法則性があるからだ。本当に単純な法則性、消えた町から一番近い町が消える。
約五百名。今、ここに【無神】と戦うためにいるプレイヤーの数だ。この数は、戦争に参加したプレイヤー数に比べると、圧倒的に少ない。今現在国家間の戦争に参加しているプレイヤー数にも負けるほどの数。
“予想時刻まであと三十分”
だが、二度目はない
危機感のある元老達はそのことを知っていた。もしもこれ以上【無神】に敗北すれば、もう【無神】は誰の手にも届かない点に到達するだろう。だが、危機感のないプレイヤーも、いるのだ。しかもたくさん。
私は急遽作られた塀にもたれて座っていた。地平線が見えるほど広い草原のさらに先、サティンがいるであろう方向を見つめていた。
*
第四章(最終章を第四章に変更してみました)
世界編
完
血の涙を流したサティンは、確かに言った。
「……イ……ブン……けて……」
*
約一名。今、ここにサティンを助けるためにいる、プレイヤーの数だった。
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