ここ……が?
(癒しの泉。ポチさんと私が、ステラに来た理由です。その子と、ここからすぐ近くの森に行ってみればわかりますよ)
本当にここは衆なのかと疑いたくなるほどの、立派な森だった。魔力や生命力が溢れる森の中。だが生物の気配はなく、水や木のざわめきだけが聞こえる。神聖な気配。
(その子、じゃ不便ですね。……『サティン』。サティンというのは、どうですか?)
流石ザクロさん。ナイスネーミングセンスだった。
「サティン、どうだ?」
背中に乗せた白い子供改め『サティン』に声をかける。ここには魔力も生命力も溢れている。一言で言えば、居心地が良い場所なのだ。
(そこでは私の白魔法も何倍かの効力になります。ナノニナゼ、治らないんでしょうネ)
(ビクビクッ)
ポチさんがおかしな動きをしていたのを思い出して、私は自然と笑ってしまった。
(一度その子と一緒に行ってきてみてはいかがでしょうか?)
ザクロさんの言うとおり、きてみてよかった……。
「……『助ケテ』」
か細い声。でも、確かに聞こえた。
「……サティン?」
足を止める。目の前にはいつのまにか綺麗な泉が広がっていた。それから視線を外し、背負っているサティンの顔を見ようとした。
「……『殺サナイデ』」
まるで、機械のように、抑揚のない声だった。均一。無感情。何もない声。
「……『近ヨルナ、バケモノ』」
「……何を、言っているんだい?」
サティンは突然、激しく震えだした。
(癒しの泉。ポチさんと私が、ステラに来た理由です。その子と、ここからすぐ近くの森に行ってみればわかりますよ)
本当にここは衆なのかと疑いたくなるほどの、立派な森だった。魔力や生命力が溢れる森の中。だが生物の気配はなく、水や木のざわめきだけが聞こえる。神聖な気配。
(その子、じゃ不便ですね。……『サティン』。サティンというのは、どうですか?)
流石ザクロさん。ナイスネーミングセンスだった。
「サティン、どうだ?」
背中に乗せた白い子供改め『サティン』に声をかける。ここには魔力も生命力も溢れている。一言で言えば、居心地が良い場所なのだ。
(そこでは私の白魔法も何倍かの効力になります。ナノニナゼ、治らないんでしょうネ)
(ビクビクッ)
ポチさんがおかしな動きをしていたのを思い出して、私は自然と笑ってしまった。
(一度その子と一緒に行ってきてみてはいかがでしょうか?)
ザクロさんの言うとおり、きてみてよかった……。
「……『助ケテ』」
か細い声。でも、確かに聞こえた。
「……サティン?」
足を止める。目の前にはいつのまにか綺麗な泉が広がっていた。それから視線を外し、背負っているサティンの顔を見ようとした。
「……『殺サナイデ』」
まるで、機械のように、抑揚のない声だった。均一。無感情。何もない声。
「……『近ヨルナ、バケモノ』」
「……何を、言っているんだい?」
サティンは突然、激しく震えだした。
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