番外編 月が綺麗な夜
2007年2月20日 LIVE番外編「11さん!」
ザクロが叫ぶ。飛び出そうとしても、外へ出る穴を塞ぐ二人のプレッシャーは凄まじい。オルゾフ、と、名前も顔も見えない人物。顔は黒いオーラで隠れ、名前も11さんと同じように隠れている。
「待って、ザクロさん。僕が行きます」
ポチが立ち上がる。剣は既に抜かれていた。
「ぐへへ、ならお前の相手は俺だなぁ!」
黒いローブを纏った小柄な男が、ポチを誘った。
「……はあ、やれやれ。どうやら仕方がないようですね」
ポチは【無常】を警戒しながら、【暴君】オルゾフと共に外へ飛び出した。オルゾフも相当な実力者だとポチは見抜いていた。一番厄介そうな奴を残してしまうことになるが、仕方がなかった。
「我の目的は元老だけよ。……雑魚に用はない」
ポチをも無視して、【無常】が周に向かって歩き出そうとした。ヒラタはすぐさまミノタウロスに変身して、その前に立ちはだかった。
「雑魚に用はないと言っておろう」
「ミノタウロス、何も恐れない。ヒラタウロスは、かっこいいんですよおお!」
ヒラタは巨大な斧を振りかぶった。【無常】はそれを何もせずにそれをただ見ているだけだった。
「死を選ぶか、それも良い」
ヒラタの振り下ろされた斧が、【無常】に届く前に何かに弾かれた。
「何!?」
「対物理反射バリア……」
無常の呟きと共に、黒い風がヒラタを襲い、弾き飛ばした。ヒラタは部屋の壁をぶち破り、地面をしばらく転がって、止まった。ミノタウロスはピクリとも動かなくなり、やがて変身は解けてしまった。後には地面に倒れたままのヒラタと土煙だけが残った。
「馬鹿な、何故だ、何故だ!」
周はまだ取り乱したままだった。ザクロは動けない。クサモチはまだ寝ている。
「何故だアイゼーーーーーーーーーン!」
禍々しい黒のオーラ、【無常】その顔の部分だけが薄くなり、髪も髭も全て黒く染まった、アイゼンの顔を晒け出した。
月が綺麗な、夜だった。
ザクロが叫ぶ。飛び出そうとしても、外へ出る穴を塞ぐ二人のプレッシャーは凄まじい。オルゾフ、と、名前も顔も見えない人物。顔は黒いオーラで隠れ、名前も11さんと同じように隠れている。
「待って、ザクロさん。僕が行きます」
ポチが立ち上がる。剣は既に抜かれていた。
「ぐへへ、ならお前の相手は俺だなぁ!」
黒いローブを纏った小柄な男が、ポチを誘った。
「……はあ、やれやれ。どうやら仕方がないようですね」
ポチは【無常】を警戒しながら、【暴君】オルゾフと共に外へ飛び出した。オルゾフも相当な実力者だとポチは見抜いていた。一番厄介そうな奴を残してしまうことになるが、仕方がなかった。
「我の目的は元老だけよ。……雑魚に用はない」
ポチをも無視して、【無常】が周に向かって歩き出そうとした。ヒラタはすぐさまミノタウロスに変身して、その前に立ちはだかった。
「雑魚に用はないと言っておろう」
「ミノタウロス、何も恐れない。ヒラタウロスは、かっこいいんですよおお!」
ヒラタは巨大な斧を振りかぶった。【無常】はそれを何もせずにそれをただ見ているだけだった。
「死を選ぶか、それも良い」
ヒラタの振り下ろされた斧が、【無常】に届く前に何かに弾かれた。
「何!?」
「対物理反射バリア……」
無常の呟きと共に、黒い風がヒラタを襲い、弾き飛ばした。ヒラタは部屋の壁をぶち破り、地面をしばらく転がって、止まった。ミノタウロスはピクリとも動かなくなり、やがて変身は解けてしまった。後には地面に倒れたままのヒラタと土煙だけが残った。
「馬鹿な、何故だ、何故だ!」
周はまだ取り乱したままだった。ザクロは動けない。クサモチはまだ寝ている。
「何故だアイゼーーーーーーーーーン!」
禍々しい黒のオーラ、【無常】その顔の部分だけが薄くなり、髪も髭も全て黒く染まった、アイゼンの顔を晒け出した。
月が綺麗な、夜だった。
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