(よーし、船の出航まで街を探検するぞ! お前も来いよ!)
(ちょっと引っ張らないで下さいよ、10さん)
(まだ敬語かよ! 他人行儀なんだよ! 10でいいよ10で!)
――あんたが人懐っこすぎるんだ。
(うるせー! 俺は『超』善人だから困ってる愚民どもは助けるしか選択肢がねーんだよ! 俺は知らない奴だろうが知っている奴だろうが平等に助けるのサ! どーだすげーだろ! さらに悲しい事実を付け加えると、俺の友達は少ない! わかったか! 覚えとけ! ここテストに出るぞ! 涙が出てきた! 放っとけ!)
――騒がしい人だな。
(短い間だったけど、結構楽しかったわ。これは、プ、レ、ゼ、ン、ト★)
綺麗な光の柱。夕焼け。赤。炎。炎。
笑った顔、極上の表情の10さん。最期の10さん。蟹を食べていた10さん。
それらの思い出は、炎で燃やされ、灰になる。
「そこの初心者、久しぶり。私は【炎帝】フルファイア。貴方の友を、殺した男」
「フルファイアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
【神速】。
何人も追いつけない、10さんに貰った速度の境地。
「甘いですね、初心者。今の貴方はルーク。真っ直ぐ進むことしか知らない」
0秒で詰めたはずの間合い。だが、私の拳の攻撃は空を切っていた。
「【神速】は確かに速い。ですが、攻撃までは【神速】にならない」
フルファイアは私の頭を片手で簡単に掴んだ。私はそのまま外へと投げ飛ばされた。ちくしょう。
「ボス。私はこのプレイヤーと少し遊ばせて貰いますよ」
「好きにしろ」
「ぐへへ、お前も好きだなあ」
私は地面を転がりながら、フルファイアを睨みつけた。ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう。
殺してやる!
(ちょっと引っ張らないで下さいよ、10さん)
(まだ敬語かよ! 他人行儀なんだよ! 10でいいよ10で!)
――あんたが人懐っこすぎるんだ。
(うるせー! 俺は『超』善人だから困ってる愚民どもは助けるしか選択肢がねーんだよ! 俺は知らない奴だろうが知っている奴だろうが平等に助けるのサ! どーだすげーだろ! さらに悲しい事実を付け加えると、俺の友達は少ない! わかったか! 覚えとけ! ここテストに出るぞ! 涙が出てきた! 放っとけ!)
――騒がしい人だな。
(短い間だったけど、結構楽しかったわ。これは、プ、レ、ゼ、ン、ト★)
綺麗な光の柱。夕焼け。赤。炎。炎。
笑った顔、極上の表情の10さん。最期の10さん。蟹を食べていた10さん。
それらの思い出は、炎で燃やされ、灰になる。
「そこの初心者、久しぶり。私は【炎帝】フルファイア。貴方の友を、殺した男」
「フルファイアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
【神速】。
何人も追いつけない、10さんに貰った速度の境地。
「甘いですね、初心者。今の貴方はルーク。真っ直ぐ進むことしか知らない」
0秒で詰めたはずの間合い。だが、私の拳の攻撃は空を切っていた。
「【神速】は確かに速い。ですが、攻撃までは【神速】にならない」
フルファイアは私の頭を片手で簡単に掴んだ。私はそのまま外へと投げ飛ばされた。ちくしょう。
「ボス。私はこのプレイヤーと少し遊ばせて貰いますよ」
「好きにしろ」
「ぐへへ、お前も好きだなあ」
私は地面を転がりながら、フルファイアを睨みつけた。ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう。
殺してやる!
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