「元シムシ軍クロアート支部第四中隊、隊長。【隻眼の剣士】、ポチだな? 俺はシムシ軍アレクサンドル本部直轄部隊、隊員『ブラッド』」
金髪ベリーショートのつり目戦士が、言った。
「同じく、『ローラン』です」
茶髪ロングでまつ毛が長い戦士が、言った。
ポチさんは立ったままの体勢から、動かない。
「賢者の石強奪容疑で、カイドから身柄の引き渡し勧告がでている。直ちにシムシ国首都アレクサンドルへ出頭せよ」
……! そうか、ポチさんはカイド国で賢者の石を強奪したと思われているんだ。だが、それはアトラさんとクサモチさんしか知らない事実だったはず。アトラさんはポチさんが偽者だと言っていたし、クサモチさんはここにいる。ポチさんを指名手配するとは考えにくかった。と、すると――やはり――ゴッドレスか!
「なお、抵抗した場合は」
「わかってるよ。殺す、だろう? もう何人も来たからね……」
ポチさんはため息をついた。ひどい気がするが、確かめなくてはならない。
「ポチさん、貴方が賢者の石を強奪したんですか?」
「……いいや、僕じゃないよ」
悲しい目をしながら、ポチさんは二人の前に歩き出した。私とザクロさんの間を通り抜けて。
「11さん」
「ええ、わかっています。ザクロさん」
二人の戦士は、ポチさんを伴って外に出た。おそらく、店に迷惑をかけない為だろう。
「では、連行するが、良いか?」
金髪のブラッドが聞く。茶髪のローランは何も言わない。
「――ソーリー」
ポチさんはそれだけ言って、綺麗な刀身の剣を腰から抜いた。
金髪ベリーショートのつり目戦士が、言った。
「同じく、『ローラン』です」
茶髪ロングでまつ毛が長い戦士が、言った。
ポチさんは立ったままの体勢から、動かない。
「賢者の石強奪容疑で、カイドから身柄の引き渡し勧告がでている。直ちにシムシ国首都アレクサンドルへ出頭せよ」
……! そうか、ポチさんはカイド国で賢者の石を強奪したと思われているんだ。だが、それはアトラさんとクサモチさんしか知らない事実だったはず。アトラさんはポチさんが偽者だと言っていたし、クサモチさんはここにいる。ポチさんを指名手配するとは考えにくかった。と、すると――やはり――ゴッドレスか!
「なお、抵抗した場合は」
「わかってるよ。殺す、だろう? もう何人も来たからね……」
ポチさんはため息をついた。ひどい気がするが、確かめなくてはならない。
「ポチさん、貴方が賢者の石を強奪したんですか?」
「……いいや、僕じゃないよ」
悲しい目をしながら、ポチさんは二人の前に歩き出した。私とザクロさんの間を通り抜けて。
「11さん」
「ええ、わかっています。ザクロさん」
二人の戦士は、ポチさんを伴って外に出た。おそらく、店に迷惑をかけない為だろう。
「では、連行するが、良いか?」
金髪のブラッドが聞く。茶髪のローランは何も言わない。
「――ソーリー」
ポチさんはそれだけ言って、綺麗な刀身の剣を腰から抜いた。
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