やっと落ち着いてきた。アメツキさんを観察してみた。顔立ちは整っていたが、髪は無造作ヘアー(寝癖ともいう)だったのでやはり、何か、やる気がないようにみえる。装備は軽鎧と小さなナイフのみのようだった。軽鎧は青が基調とされていて、高価そうに見えた。
「死んだらあの光の柱に包まれて現実に戻される。俺達は昇天と呼んでいる……って聞いてるのか?」
「え? あ、はい、聞いています」
嫌な予感は薄れていった。酒場の方向で巨大な影が北の方向へ飛び去ったのが見えた気がした。
「帰ったな。あいつ、なんで中立国なんかに……」
アメツキさんは腕を組んでブツブツと何か呟いている。私はその間に聞くことを考えようとしたが、アメツキさんの背中から飛び出したものがいきなり私の視界を塞いだ。
「あ、こら、ネコ」
アメツキさんにネコと呼ばれたソレは、どうやら本当にネコのようだった。毛の感触でくしゃみが出そうになった。
「いや、悪い悪い。こいつはミックスブラッドキャットの『ネコ』。危険察知スキルBを持ってるから使えるぜ」
アメツキさんに首根っこを掴まれて引き離されたソイツは、白と黒と茶がちょうど三分の一ずつ混ざったようなネコだった。普通に可愛かった。と、それより……。
「あの、スキルって?」
「あ? ああ、そのまんまだよ。技術、能力、もしくは『経験で覚えた物事』ってところかね。先天的な能力もあるけど。
スキル:確認:スキル名でランクも確認できる。C(
良) B(優秀) A(マスター)って感じかな。大体だけど。
それで、君が持っているのが『危険察知』だと思うわけなんだ、俺は。どう?」
スキル:確認:『危険察知』
頭の中で浮かべてみた。
危険察知:A
「……A、らしいですね」
「マジで? MJD!?
いやいや、すっごい珍しいんだぜ! 危険察知のスキル自体が珍しいのに、それがモンスターじゃなくてプレイヤーが持ってるなんてさらに珍しい! しかもレベルA!? よし、決まりだ」
一気に畳み掛けられた。どうなる私。
「お前、この世界一の大国。シムシ国に来ないか?」
「死んだらあの光の柱に包まれて現実に戻される。俺達は昇天と呼んでいる……って聞いてるのか?」
「え? あ、はい、聞いています」
嫌な予感は薄れていった。酒場の方向で巨大な影が北の方向へ飛び去ったのが見えた気がした。
「帰ったな。あいつ、なんで中立国なんかに……」
アメツキさんは腕を組んでブツブツと何か呟いている。私はその間に聞くことを考えようとしたが、アメツキさんの背中から飛び出したものがいきなり私の視界を塞いだ。
「あ、こら、ネコ」
アメツキさんにネコと呼ばれたソレは、どうやら本当にネコのようだった。毛の感触でくしゃみが出そうになった。
「いや、悪い悪い。こいつはミックスブラッドキャットの『ネコ』。危険察知スキルBを持ってるから使えるぜ」
アメツキさんに首根っこを掴まれて引き離されたソイツは、白と黒と茶がちょうど三分の一ずつ混ざったようなネコだった。普通に可愛かった。と、それより……。
「あの、スキルって?」
「あ? ああ、そのまんまだよ。技術、能力、もしくは『経験で覚えた物事』ってところかね。先天的な能力もあるけど。
スキル:確認:スキル名でランクも確認できる。C(
良) B(優秀) A(マスター)って感じかな。大体だけど。
それで、君が持っているのが『危険察知』だと思うわけなんだ、俺は。どう?」
スキル:確認:『危険察知』
頭の中で浮かべてみた。
危険察知:A
「……A、らしいですね」
「マジで? MJD!?
いやいや、すっごい珍しいんだぜ! 危険察知のスキル自体が珍しいのに、それがモンスターじゃなくてプレイヤーが持ってるなんてさらに珍しい! しかもレベルA!? よし、決まりだ」
一気に畳み掛けられた。どうなる私。
「お前、この世界一の大国。シムシ国に来ないか?」
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