巨大なビルの中に、巨大なロボットが佇んでいた。
 高さ、20m。重さ約100トン。物理法則や現代科学を色々無視した機体は、全て緑色で統一されていた。長身の成人男性を思わせるそのシルエットには、大きな翼のような物がついていた。
 頭部には最新式のカメラアイ、コンピューターシステム、コックピット。胴体部には超原子力エンジン、エネルギー変換器、ミサイル四問。右腕には超振動ソード、エネルギーシールド。左腕にはビーム砲、バルカン砲。脚部にはジェットエンジン、ロケットエンジン。背部の翼には、試作重力操作装置。そして機体全体にはその他様々なギミックが搭載されていた。

 薄暗闇に包まれた巨大ロボット「オールグリーン」の開発場。その開発場の持ち主でもある「ロボジェット」コーポレーションは、この巨大ロボットの開発に1000億円を掛けていた。会社は潰れかけていた。

 それが今日、完成した。夢が今日、実現した。
 開発者であり、「ロボジェット」コーポレーション社長でもある炉慕隙(ロボスキ)氏は語る。

「この巨大ロボットは蚊をつまんで捕まえることもできるぞ。
 その技術開発、実現に、900億円掛かったが」

コメント

ざるうどん
ざるうどん
2006年8月29日19:23

巨大蚊取り線香みたいなものですね。

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