85、天井 【てんじょう】
2006年6月30日 100題・白瀬英輔
いつものようにいじめられていた僕は天井を仰いだ。
「生意気なんだよ」
「気持ち悪いんだよ」
多分、理由はなんでもいいのだろう。誰か弱い生物を甚振れれば。決め付けるのは良くないが、十中八九そうだと思う。
僕にそんな奴等の言葉を忠告として受け取る寛容さはない。
窓から覗く青空は広かった。見ているだけでも心地が良かった。
「余所見してんじゃねーよ!」
それで殴られ、蹴られるわけだが、青空に比べれば僕たちは小さな存在だ。故にこれも小さな出来事だが、不満が溜まらないわけではない。
「恥ずかしくないの?」
ははは、恥ずかしくないの……? だってさ。僕もそう思うよ。
「君達生きてて恥ずかしくないの?」
いや、そこまでは思っていないのだが、まぁ、確かにそうも思っているかもしれない。
もちろんそれを忠告として受け取らない輩たちは、さらに激昂した。
そんなことを言ったヨウを庇って僕はなぐられ……
----------------------STOP--------
庇って
----------------------STOP--------
――ヨウを庇って
砂嵐
無理矢理、再生を、
砂嵐
止められた僕の記憶《ビデオ》。
悪魔のようで、天使のような声が囁く。
「ははは、『生きてて恥ずかしくないの』か、傑作だな。
さて、誰がそんなことを言ったのかな?」
それは知らなくてもいいことでしょう。
ねぇ、コウキさん。一体何がしたいんですか。
いつものようにいじめられていた僕は天井を仰いだ。
「生意気なんだよ」
「気持ち悪いんだよ」
多分、理由はなんでもいいのだろう。誰か弱い生物を甚振れれば。決め付けるのは良くないが、十中八九そうだと思う。
僕にそんな奴等の言葉を忠告として受け取る寛容さはない。
窓から覗く青空は広かった。見ているだけでも心地が良かった。
「余所見してんじゃねーよ!」
それで殴られ、蹴られるわけだが、青空に比べれば僕たちは小さな存在だ。故にこれも小さな出来事だが、不満が溜まらないわけではない。
「恥ずかしくないの?」
ははは、恥ずかしくないの……? だってさ。僕もそう思うよ。
「君達生きてて恥ずかしくないの?」
いや、そこまでは思っていないのだが、まぁ、確かにそうも思っているかもしれない。
もちろんそれを忠告として受け取らない輩たちは、さらに激昂した。
そんなことを言ったヨウを庇って僕はなぐられ……
----------------------STOP--------
庇って
----------------------STOP--------
――ヨウを庇って
砂嵐
無理矢理、再生を、
砂嵐
止められた僕の記憶《ビデオ》。
悪魔のようで、天使のような声が囁く。
「ははは、『生きてて恥ずかしくないの』か、傑作だな。
さて、誰がそんなことを言ったのかな?」
それは知らなくてもいいことでしょう。
ねぇ、コウキさん。一体何がしたいんですか。
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