40、泣き笑い 【なきわらい】
2006年5月14日 100題 コメント (3)弾かれたように皆が動く。
両足に赤を発現させたサエさんはユウリさんと共にソウに迫った。
シュウさんは青い眼で状況を瞬時に確認し、カイくんを抱えてビルの外に出た。
僕は何もできず、その場に突っ立っていた。
右腕がなくなった、僕にできることは、あまりない。
色の力をいきなり限界近くまで上げ、両足に集中させたサエさんの一撃は凄まじかった。
全力の飛び蹴り。
頭部にその一撃を喰らったソウは、まるで壊れたマネキン人形のような姿になって壁に減り込んだ。
ユウリさんは両の掌に橙を発現させた。
これも、サエさんに劣らない力と集中だった。
ユウリさんは迷わず動きの止まったソウに迫る。
ユウリさんの掌がソウに触れたと思った瞬間。
閃光と大音響。
小規模の爆発が起きて、ユウリさんは衝撃で後ろに吹き飛ばされた。
僕はユウリさんをなんとか体全体で受け止めた。
盾やクッションになるぐらいしか僕にはできない。
ユウリさんは気絶しているが、命に別状はなさそうだ。
白い煙が立ち込めている。
ビルの壁の一角を全て吹き飛ばすほどの爆発だった。
普通の人間ならば、粉々になるほどの爆発だった。
それでも、ソウは、存在していた。
夜の闇を背景にさらなる闇が存在していた。
体は穴だらけで原型をとどめている場所は少ない。
腕は片方が皮一枚でぶら下がっている。
足は両方なくなっていた。
ソレは最早人間ではない。
顔は爆発の衝撃と熱で半分が焼け爛れ、崩れていた。
焼け爛れた部分が悲しみを表している、と思った。
逆に、無事な部分は喜びを露にしているから。
まるで、泣き笑いしているようだと僕は思ったのだ。
両足に赤を発現させたサエさんはユウリさんと共にソウに迫った。
シュウさんは青い眼で状況を瞬時に確認し、カイくんを抱えてビルの外に出た。
僕は何もできず、その場に突っ立っていた。
右腕がなくなった、僕にできることは、あまりない。
色の力をいきなり限界近くまで上げ、両足に集中させたサエさんの一撃は凄まじかった。
全力の飛び蹴り。
頭部にその一撃を喰らったソウは、まるで壊れたマネキン人形のような姿になって壁に減り込んだ。
ユウリさんは両の掌に橙を発現させた。
これも、サエさんに劣らない力と集中だった。
ユウリさんは迷わず動きの止まったソウに迫る。
ユウリさんの掌がソウに触れたと思った瞬間。
閃光と大音響。
小規模の爆発が起きて、ユウリさんは衝撃で後ろに吹き飛ばされた。
僕はユウリさんをなんとか体全体で受け止めた。
盾やクッションになるぐらいしか僕にはできない。
ユウリさんは気絶しているが、命に別状はなさそうだ。
白い煙が立ち込めている。
ビルの壁の一角を全て吹き飛ばすほどの爆発だった。
普通の人間ならば、粉々になるほどの爆発だった。
それでも、ソウは、存在していた。
夜の闇を背景にさらなる闇が存在していた。
体は穴だらけで原型をとどめている場所は少ない。
腕は片方が皮一枚でぶら下がっている。
足は両方なくなっていた。
ソレは最早人間ではない。
顔は爆発の衝撃と熱で半分が焼け爛れ、崩れていた。
焼け爛れた部分が悲しみを表している、と思った。
逆に、無事な部分は喜びを露にしているから。
まるで、泣き笑いしているようだと僕は思ったのだ。
コメント
あと違う色が同じ明度と彩度になるのもまずありえないよ!
ごめん細かかった
やっぱり不自然ですよね、力のほうがいいかな。