32、砂嵐 【すなあらし】
2006年5月6日 100題ドクン
まずはキバさんが動いた。
ソウさんの喉元を片手で掴み、そのまま床に叩きつけた。
「ソウさん!」
眼を覚まさせようと叫ぶキバさんの声は
「戦うのかね! 戦おう!」
ソウさんには届かなかった。
鈍い重量音が空気を痺れさせた。
キバさんの体に褐色のオーラが見えた気がした。
次の瞬間、ビルの床がソウさんのカタチに綺麗に抜けた。
キバさんとソウさんは共に階下に消えた。
その後も鈍い音が何度も響き、遠ざかっていく。
二人はコンクリートの床を次々と突き破っているようだ。
雑音。
一瞬視界が砂嵐画面に変わった。
戦エ
ドクン
生キ残レ
ドクン
砂嵐と雑音が唐突に消える。
心臓の鼓動が遠ざかる。
僕は、今、どうなっていたのか。
大量の汗が頬を伝う。
何かが、ただ純粋な何かが、僕の中で育っている気がした。
いや、再び蘇ろうとしていた?
シュウさん達は既に下に向かう階段へ走っていた。
まずはキバさんが動いた。
ソウさんの喉元を片手で掴み、そのまま床に叩きつけた。
「ソウさん!」
眼を覚まさせようと叫ぶキバさんの声は
「戦うのかね! 戦おう!」
ソウさんには届かなかった。
鈍い重量音が空気を痺れさせた。
キバさんの体に褐色のオーラが見えた気がした。
次の瞬間、ビルの床がソウさんのカタチに綺麗に抜けた。
キバさんとソウさんは共に階下に消えた。
その後も鈍い音が何度も響き、遠ざかっていく。
二人はコンクリートの床を次々と突き破っているようだ。
雑音。
一瞬視界が砂嵐画面に変わった。
戦エ
ドクン
生キ残レ
ドクン
砂嵐と雑音が唐突に消える。
心臓の鼓動が遠ざかる。
僕は、今、どうなっていたのか。
大量の汗が頬を伝う。
何かが、ただ純粋な何かが、僕の中で育っている気がした。
いや、再び蘇ろうとしていた?
シュウさん達は既に下に向かう階段へ走っていた。
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