「数ヶ月ぶりのお客さんのようだよ、姉」
青年が僕を見つけて言った。
今も後ろから黒い影達の熱い視線を感じるが無視することにする。
「どうもお邪魔します」
僕はにこりと微笑み、庭に入った。
そして二人を一瞬で分析した。
どうやら二人は姉弟のようだ。
弟は青い髪のショートカット。身長は170センチ程で良い体格をしている。立ち姿だけから察するとかなり強い。
姉の方は赤い髪のロング。身長は170センチ程で弟と同じくらいだが、彼女の細い体の何処にあのパワーが隠されているのか。謎である。先ほどの戦いから戦闘経験もかなりのものと思われる。
力関係は 姉>弟。
姉のカラーは赤とわかった。
弟の方はまだ発現していないようだがおそらく青だろう。

「ようこそ高橋家へ。私は冴。この馬鹿は秋だ」
「姉よ、馬鹿はないと思うが」
「死ぬか」
「馬鹿な秋です。ヨロシクネ!」

「僕は白瀬英輔です。来ますね」

音もなく黒いものは忍び寄る。
気配は五月蝿い程蠢いている。

庭には今の世界では珍しい木と草があって、久々に緑色を楽しめた。
僕も、姉弟も、この家も、
色を奪われるわけには行かない。

コメント

ポチ&黒
ポチ&黒
2006年4月10日0:41

>弟の方はまだ発現していないようだがおそらく青だろう。

どういうことですか

痺れ武蔵
痺れ武蔵
2006年4月10日20:59

そのうち明らかになるんだから訊いちゃだめっしょ!!

平田
平田
2006年4月10日21:21

そ、そうですよ。
何も考えてない、なんてことはないよ。うん。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索