あらすじ
青木家長男(青木コウ)は、小学生時代、空想兄人形(青木カズキ)を作る。その後……不明。
両親行方不明、微妙な家庭環境の(神保ソウキ)は(青木コウ)と友達になるが、事故によりコウ君が死亡。
その後、ソウキ君は青の眼を得る。さらに10年後、ソウキ君は青木家屋敷前に立っていた。
少しの逡巡の後、屋敷に侵入したソウキ君。
そしてすぐに首吊り人形と遭遇。危機を感じて脱兎のごとく逃げ出す情けない主人公。
たどり着いたのは死んだ青木コウの部屋。しかしそこで、主人公は自分が神保ソウキではなく青木コウであったことに気付く。
誰か聞いてください。
この笑い話を。
誰か笑ってください。
僕のこのありさまを。
-終わりへの始まり-
ははは……
乾いた笑いが耳に届いた。それが自分の口から発せられていることに気付かない。
ほほに冷たいものが流れた。その涙が血であることに気付かない。
僕は笑った。自分が罪人であることに気付かない。
いや、逃げていた。
思えば僕は何からも逃げていた。
父、母。つまり家庭。
先生、同級生。つまり学校。
人、人。つまり世界。
あらゆるしがらみ、苦痛から逃げ出して、自分の世界を作ることに余念が無かった。
そして僕は自分を裏切らない存在、
「貴方を作り出したんだね、兄さん」
かたん。
木の人形がドアを半分ほど開いて止まった。
「ごめんね、気付くのが遅れて」
先ほどまでの恐怖は、全て消えていた。
ズキン。
「ぐっ……」
頭痛は消えていなかった。
邪魔だ。
この痛みも消えてなくなればいいのに。
何故、まだ、あるのだ。
木の人形はかしゃんと音を立てて倒れた。まるで何かが抜けたようだった。
「ただいま、兄さん」
迷わずベッドの横にある戸棚の上を見る。
この家に似合う、高級そうな男の子の人形が置いてある。ソレが僕の、兄だ。
「遠足楽しかったよ……」
するすると布がすれる音がして、人形の首がこっちを向いた。
精巧に作られた眼に生気はない。
「おかえり」
1.答える。 →すぐ↓。
2.答えない。 →もうすこし↓。
→答える
「ただいま、兄さん」
僕の世界は僕を許してくれるだろう。
永遠の休息。
安らかな眠り。
死をもって。
ドン
-フェードアウト-
---BAD END
→答えない
ズドン
まるで脳天に雷を落とされたような頭痛。
また邪魔をするのか。
青い眼……!
……青い眼?
『ごめんね、僕の眼をあげるからね』
この眼は、誰のだ?
僕、が、僕に?
違う、神保の眼なのか?
眼?
青木家の血筋は全て---特殊な能力を持っている。それらの能力を駆使することによって財を……ジ……--
青木コウの能力……『人形』 ……魂の構築と魂 の……ジ--
深いところで眠っていた記憶の一部分が突然浮上してきた。
神保ソウキ……の--ジーーーー--……能力……
『青眼』……強力な……予測能力を持つ……
どういうことだ……?
僕は……私は……僕は……?
-TRUE MEMORY-
あの日、崖の下の記憶。
『死にたくない……』
『死にたくないよう……』
青木コウは泣いていた。何故自分がこんな目に遭わなければならないのか。
『お兄ちゃん……お兄ちゃん』
既に意識は薄れはじめ、体の感覚はなくなっている。
死。確実な死。その時……
『ごめん』
強烈な神保の思念だった。
思えば、青木のたった一人の友達、神保も崖から落ちたのだ。
重傷の影響か、神保の能力は拡大されている。
『何で謝るの?』
口がもう動かない事に気付かず、青木は思念を飛ばして返答した。
『僕の所為だ』
(紛らわしいが神保の小学生時代の一人称は僕)
青木は首を傾げた(つもりだった)。何故神保の所為になるのかがわからない。崖から落ちそうになったのは自分の不注意だったし、むしろ助けようとして一緒に落ちた神保が自分を怒るはずだった。
『ううん、僕こそ……、ご……めん……ね』
自然と謝罪の言葉が出た。
青木は意識の声さえ途切れそうになった。死だ。
一方神保は、青木の言葉の意味に混乱していた。
誰かがいなくなることが嫌で飛び込んだが、結果的には二人とも落ちてしまった。冷静な判断を欠いていた。
青木がいなくなってからすぐに探しに行かなかった。先生の注意を守らなかった。
そして何より、
僕は走り出した。何故走り出したか?
それは不安に押しつぶされないために。
それは青木のためではない。自分のために。
僕はすぐさま体を乗り出し青木の手を掴んだ。
全て自分のためだ。勇気からの行動などではない。友達思いだからではない。
ただ僕は「誰かがいなくなる」ことが、嫌だっただけだ。
どんな状況になろうと、自分のためにしか行動しない。
そんな自分自身に気付いて、どうしようもなく許せなくなった。
それは小学生……いや人間なら誰しもが持っているエゴのようなものだった。それに気付けたのは凄いことである。
しかし神保は自分自身を許せなかった。一度も友達としてみなかった青木が死に行くのには、謝るしかなかった。
しかし、そんな状況で、青木は。
『ううん、僕こそ……、ご……めん……ね』
青木は、謝ったのだ。
巻き込んで、悪かったと。
その時、神保は思った。
僕は守ろう。この本当の、純粋な、友達を。
自分だけの世界を作ってきた少年と、
常に世界から誰かがいなくなるのを恐れてきた少年は、
その時本当の友達になったのかもしれない。
何もかも敵に回してもいい。
死でも。
自然の摂理でも。
宇宙でも。
世界でも。
僕は戦おう。
全てに逆らおう。
決して償えないほどの罪を重ねても。
僕は友達を救いたい。
一つの点になった願い、思いは世界の一部を貫いた。
神保の両目が見開かれる。
その眼は青く強かに光っていた。
未来が見えた。青木の骸の横で倒れている自分。
それは確実に起こる現象。自然が決めた、地球が決めた、宇宙が決めた。
何度も何度も、青木の骸の横で倒れている自分を見る。
ザッ
映像が切り替わる。
血のにおい、と死に行く青木。 次。
ザッ
何かをしようとしている自分。だが、とどかない。次。
ザッ
死んだ。次。
ザッ
次。
ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ
ザッザッザッザッザッザッ
何度も何度も、青木が死に行く姿をみる。
ザッザッザッザッザッザッ
気が狂いそうな映像が続く。
ザッザッザッザッザッザッ
しかし、それを打ち破るのだ。
ザッザッザッザッザッザッ
未来の検索。あらゆる可能性の検索。
ザッザッザッザッザッザッ
ときには創生と破壊も含めて。ときには不可能とよばれるものも含めて。
ザッザッザッザッザッザッ
一点に集中する。
『青木が助かる未来を』
ザザザザザザザアァーーー……
その時、神保は全てが見えていた。
そして一瞬だが、全てを理解した。
ザッ 光に包まれた。
轟音とともに現実の世界に戻る。
……わかった。
青木の肉体は捨て、魂だけを別の場所へ転送する。
そうすれば、生命は保たれる。青木は死なない。
果たしてそれが本当に「生きている」ということなのかどうかは今の神保には関係が無い。
もはや青木の肉体の死は逃れられない。
ならばせめて魂だけでも生かすことができればいい。
しかし、問題もあった。
青木の魂の器は辺りには一つしかなかったのだ。
神保ソウキの肉体。
重傷を負っているが、死にかけている青木よりはマシだ。
だが、一つの肉体に二つの魂は不可能。
故に……
神保は血まみれの手を伸ばすと、そっと青木のほほに触れた。
大丈夫だ、あの青の眼で見た未来は、光に包まれた未来は、必ず来る。
そして問題はもうひとつ。魂の転送の方法だが、それは力技で解決することにした。
青木の能力を全て理解し、一時的に自分のものにする。そう、青木の能力を使うのだ。
実は青木は元々魂の構築と転送という能力を持っていた。(本人は気付いていなかったが)
青木の兄の人形が魂を持ったのは、青木が兄の魂を構築し、人形に転送したからである。
この能力を持つものは後に『人形師』と呼ばれるようになるが、それはまた別の話。
神保の青い眼がすっと薄くなり、変わりに炎のような赤に染まる。神保の青の眼とは対照的な色だった。青木の能力で魂を見ようとするときに起こる変化だ。
青木の胸の中心辺りに、弱弱しく、今にも消えそうな赤い炎のような物が見えた。
青木の能力、魂の『転送』を理解し使用する。全てを瞬時に理解する青い眼には不可能ではなかった。
神保はその炎……青木の魂をそっと手にとり、自分の胸に押し付けた。
自分と青木にしか見えない凄まじい閃光。
そして神保は、自分の炎を少しずつ消していった。
炎が少し小さくなるたびに、神保の心から何かが落ちていく。
しかし、魂と魂が触れ合った一瞬。
青木の心から喜びと安堵の感情が伝わってきた。
『神保君は助かった』
不意に涙が込み上げてきた。
死の間際まで友の身を案じた。
その友、僕の魂が今、自分の代わりに消えかけている。
心優しき青木は、僕の魂が自分のために消えたと知ったら、どれだけ悲しむのだろう。
だが、今さら引き返せない。
神保が薄れる意識で紡いだのは……。
君の体の代わりに……。
僕の体と……、
『ごめんね、僕の眼をあげるからね』
それが神保の最後の言葉になった。
青木家長男(青木コウ)は、小学生時代、空想兄人形(青木カズキ)を作る。その後……不明。
両親行方不明、微妙な家庭環境の(神保ソウキ)は(青木コウ)と友達になるが、事故によりコウ君が死亡。
その後、ソウキ君は青の眼を得る。さらに10年後、ソウキ君は青木家屋敷前に立っていた。
少しの逡巡の後、屋敷に侵入したソウキ君。
そしてすぐに首吊り人形と遭遇。危機を感じて脱兎のごとく逃げ出す情けない主人公。
たどり着いたのは死んだ青木コウの部屋。しかしそこで、主人公は自分が神保ソウキではなく青木コウであったことに気付く。
誰か聞いてください。
この笑い話を。
誰か笑ってください。
僕のこのありさまを。
-終わりへの始まり-
ははは……
乾いた笑いが耳に届いた。それが自分の口から発せられていることに気付かない。
ほほに冷たいものが流れた。その涙が血であることに気付かない。
僕は笑った。自分が罪人であることに気付かない。
いや、逃げていた。
思えば僕は何からも逃げていた。
父、母。つまり家庭。
先生、同級生。つまり学校。
人、人。つまり世界。
あらゆるしがらみ、苦痛から逃げ出して、自分の世界を作ることに余念が無かった。
そして僕は自分を裏切らない存在、
「貴方を作り出したんだね、兄さん」
かたん。
木の人形がドアを半分ほど開いて止まった。
「ごめんね、気付くのが遅れて」
先ほどまでの恐怖は、全て消えていた。
ズキン。
「ぐっ……」
頭痛は消えていなかった。
邪魔だ。
この痛みも消えてなくなればいいのに。
何故、まだ、あるのだ。
木の人形はかしゃんと音を立てて倒れた。まるで何かが抜けたようだった。
「ただいま、兄さん」
迷わずベッドの横にある戸棚の上を見る。
この家に似合う、高級そうな男の子の人形が置いてある。ソレが僕の、兄だ。
「遠足楽しかったよ……」
するすると布がすれる音がして、人形の首がこっちを向いた。
精巧に作られた眼に生気はない。
「おかえり」
1.答える。 →すぐ↓。
2.答えない。 →もうすこし↓。
→答える
「ただいま、兄さん」
僕の世界は僕を許してくれるだろう。
永遠の休息。
安らかな眠り。
死をもって。
ドン
-フェードアウト-
---BAD END
→答えない
ズドン
まるで脳天に雷を落とされたような頭痛。
また邪魔をするのか。
青い眼……!
……青い眼?
『ごめんね、僕の眼をあげるからね』
この眼は、誰のだ?
僕、が、僕に?
違う、神保の眼なのか?
眼?
青木家の血筋は全て---特殊な能力を持っている。それらの能力を駆使することによって財を……ジ……--
青木コウの能力……『人形』 ……魂の構築と魂 の……ジ--
深いところで眠っていた記憶の一部分が突然浮上してきた。
神保ソウキ……の--ジーーーー--……能力……
『青眼』……強力な……予測能力を持つ……
どういうことだ……?
僕は……私は……僕は……?
-TRUE MEMORY-
あの日、崖の下の記憶。
『死にたくない……』
『死にたくないよう……』
青木コウは泣いていた。何故自分がこんな目に遭わなければならないのか。
『お兄ちゃん……お兄ちゃん』
既に意識は薄れはじめ、体の感覚はなくなっている。
死。確実な死。その時……
『ごめん』
強烈な神保の思念だった。
思えば、青木のたった一人の友達、神保も崖から落ちたのだ。
重傷の影響か、神保の能力は拡大されている。
『何で謝るの?』
口がもう動かない事に気付かず、青木は思念を飛ばして返答した。
『僕の所為だ』
(紛らわしいが神保の小学生時代の一人称は僕)
青木は首を傾げた(つもりだった)。何故神保の所為になるのかがわからない。崖から落ちそうになったのは自分の不注意だったし、むしろ助けようとして一緒に落ちた神保が自分を怒るはずだった。
『ううん、僕こそ……、ご……めん……ね』
自然と謝罪の言葉が出た。
青木は意識の声さえ途切れそうになった。死だ。
一方神保は、青木の言葉の意味に混乱していた。
誰かがいなくなることが嫌で飛び込んだが、結果的には二人とも落ちてしまった。冷静な判断を欠いていた。
青木がいなくなってからすぐに探しに行かなかった。先生の注意を守らなかった。
そして何より、
僕は走り出した。何故走り出したか?
それは不安に押しつぶされないために。
それは青木のためではない。自分のために。
僕はすぐさま体を乗り出し青木の手を掴んだ。
全て自分のためだ。勇気からの行動などではない。友達思いだからではない。
ただ僕は「誰かがいなくなる」ことが、嫌だっただけだ。
どんな状況になろうと、自分のためにしか行動しない。
そんな自分自身に気付いて、どうしようもなく許せなくなった。
それは小学生……いや人間なら誰しもが持っているエゴのようなものだった。それに気付けたのは凄いことである。
しかし神保は自分自身を許せなかった。一度も友達としてみなかった青木が死に行くのには、謝るしかなかった。
しかし、そんな状況で、青木は。
『ううん、僕こそ……、ご……めん……ね』
青木は、謝ったのだ。
巻き込んで、悪かったと。
その時、神保は思った。
僕は守ろう。この本当の、純粋な、友達を。
自分だけの世界を作ってきた少年と、
常に世界から誰かがいなくなるのを恐れてきた少年は、
その時本当の友達になったのかもしれない。
何もかも敵に回してもいい。
死でも。
自然の摂理でも。
宇宙でも。
世界でも。
僕は戦おう。
全てに逆らおう。
決して償えないほどの罪を重ねても。
僕は友達を救いたい。
一つの点になった願い、思いは世界の一部を貫いた。
神保の両目が見開かれる。
その眼は青く強かに光っていた。
未来が見えた。青木の骸の横で倒れている自分。
それは確実に起こる現象。自然が決めた、地球が決めた、宇宙が決めた。
何度も何度も、青木の骸の横で倒れている自分を見る。
ザッ
映像が切り替わる。
血のにおい、と死に行く青木。 次。
ザッ
何かをしようとしている自分。だが、とどかない。次。
ザッ
死んだ。次。
ザッ
次。
ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ 次 ザッ
ザッザッザッザッザッザッ
何度も何度も、青木が死に行く姿をみる。
ザッザッザッザッザッザッ
気が狂いそうな映像が続く。
ザッザッザッザッザッザッ
しかし、それを打ち破るのだ。
ザッザッザッザッザッザッ
未来の検索。あらゆる可能性の検索。
ザッザッザッザッザッザッ
ときには創生と破壊も含めて。ときには不可能とよばれるものも含めて。
ザッザッザッザッザッザッ
一点に集中する。
『青木が助かる未来を』
ザザザザザザザアァーーー……
その時、神保は全てが見えていた。
そして一瞬だが、全てを理解した。
ザッ 光に包まれた。
轟音とともに現実の世界に戻る。
……わかった。
青木の肉体は捨て、魂だけを別の場所へ転送する。
そうすれば、生命は保たれる。青木は死なない。
果たしてそれが本当に「生きている」ということなのかどうかは今の神保には関係が無い。
もはや青木の肉体の死は逃れられない。
ならばせめて魂だけでも生かすことができればいい。
しかし、問題もあった。
青木の魂の器は辺りには一つしかなかったのだ。
神保ソウキの肉体。
重傷を負っているが、死にかけている青木よりはマシだ。
だが、一つの肉体に二つの魂は不可能。
故に……
神保は血まみれの手を伸ばすと、そっと青木のほほに触れた。
大丈夫だ、あの青の眼で見た未来は、光に包まれた未来は、必ず来る。
そして問題はもうひとつ。魂の転送の方法だが、それは力技で解決することにした。
青木の能力を全て理解し、一時的に自分のものにする。そう、青木の能力を使うのだ。
実は青木は元々魂の構築と転送という能力を持っていた。(本人は気付いていなかったが)
青木の兄の人形が魂を持ったのは、青木が兄の魂を構築し、人形に転送したからである。
この能力を持つものは後に『人形師』と呼ばれるようになるが、それはまた別の話。
神保の青い眼がすっと薄くなり、変わりに炎のような赤に染まる。神保の青の眼とは対照的な色だった。青木の能力で魂を見ようとするときに起こる変化だ。
青木の胸の中心辺りに、弱弱しく、今にも消えそうな赤い炎のような物が見えた。
青木の能力、魂の『転送』を理解し使用する。全てを瞬時に理解する青い眼には不可能ではなかった。
神保はその炎……青木の魂をそっと手にとり、自分の胸に押し付けた。
自分と青木にしか見えない凄まじい閃光。
そして神保は、自分の炎を少しずつ消していった。
炎が少し小さくなるたびに、神保の心から何かが落ちていく。
しかし、魂と魂が触れ合った一瞬。
青木の心から喜びと安堵の感情が伝わってきた。
『神保君は助かった』
不意に涙が込み上げてきた。
死の間際まで友の身を案じた。
その友、僕の魂が今、自分の代わりに消えかけている。
心優しき青木は、僕の魂が自分のために消えたと知ったら、どれだけ悲しむのだろう。
だが、今さら引き返せない。
神保が薄れる意識で紡いだのは……。
君の体の代わりに……。
僕の体と……、
『ごめんね、僕の眼をあげるからね』
それが神保の最後の言葉になった。
コメント
と微リアルタイムで読んでたほぼ浪人生が申しております あれ おっしゃっておりま あれ?
せんせいにも難しくてわかりません。
あ、実際ごっちゃになっているんでしたね